まるいゆめ!占い師やってます。
ホロスコープの土星は、試練や不幸がおとずれるなどマイナスなイメージがあると思います。
土星の本質的な意味は「制限」。しっかりと抑圧してくる土星は、期待を裏切りません。
しかし土星にもプラスの面があります。
- 経験を積むことで知恵がつく。
- 実は土星の試練は逃げることができる(つけが回ってきても知らない)。
- ストイックに努力できる。
- 安定性が発揮されることで、人生の基盤が確立する。
土星はイメージ通りで、優しくない天体ですが、人間の意識の一つでもあります。
この記事を読むことで、土星は努力をうながす天体であることが分かります。
「偏屈」な老人と「知恵」ある老人
土星が表す人物の象徴は「老人」です。
老人と聞いて、パッと思い浮かぶのは、頑固でうるさいイメージのおじいちゃんだと思います。
そのため、がみがみうるさく、たまに理不尽な要求をしてくる「偏屈」な老人を象徴しています。もうひとりの老人は、経験と知識をたくさん蓄積した「知恵」ある老人です。
「知恵」は何でしょうか?
知識が経験に裏打ちされて、成熟されたものであり、自分の人生や仕事に知識を柔軟に活用することができて、他人を活かせるレベルにまでなったものを知恵と言います。
この境地に行き着くまでに、長い時間がかかることから、土星は「時間」をつかさどります。
若くて積極的な人を嫌う老人と血気盛んな若者をうまく活かせる老人がいることになります。
土星の本質的な意味は「制限」
偏屈な老人は、「制限」をかける存在です。
制限とは辞書的に「ある限度や範囲から出ないようにおさえる」ことです。
ホロスコープに土星が存在することは、人生や社会で生きることに、一定の制限がかかることを示しています。
国家は法律を作ることによって、個人が悪いことをしないように抑止しています。
そのような法律や制度、ルール作りに関わるのが、土星です。
つまり国に法律があるように、個人の人生にも土星の制限という「課題」や「試練」があることは、当然ではないでしょうか。
土星の問題や課題を乗り越えるプロセスに、魂の成長がもたらされるわけです。土星の人生の問題集が各々に存在しているのです。
土星の試練は「人生計画」
出生ホロスコープの土星の場所は、コンプレックスや苦手意識を感じるとよく言われます。
当然、土星の意味は制限なので、土星の場所を抑圧してきます。
その本当の意味は、ホロスコープに基づく、人生計画だと丸井は考えています。
上記でも書いたように、魂は試練を通して、成長するからです。
土星の厳しい試練から、よく「カルマ」を表すと言われています。
カルマが「宿命」いう意味だと、逃れられない運命ということになるのですが、土星の試練は結構、逃げることができます。
逃げることができない天体は「冥王星」です。
強制力を意味する冥王星こそ「カルマ」に近い意味があると思います。
だだし、冥王星が強調されているからといって、前世で悪いことをしたというカルマがあるかといえば、ホロスコープで分かることではなく、霊能者に聞かなければならないことでしょう。
カルマを表すもう一つ感受点は、「A・Vx(アンチ・バーテックス)」と「Vx」がある。
土星の長所は「安定性」
土星は山羊座の支配星なので、現実的で保守的な星座です。
地の元素である「牡牛座」や「乙女座」に比べて、山羊座は土星が担当していることから、「現実化」していく力が強いです。
現実化するのに必要なのは、継続的な努力であり、ストイックに夢や目標を追いかけることで達成できます。
つまり出生ホロスコープの土星のある場所は、努力と忍耐力を発揮して、土星の目標を達成するところなのです。
この努力をしている間に、人生を安定的に運営していく土台が作られます。
そのように地味な努力を要求される土星は、嫌われ敬遠されているのでしょう。
土星の短所は保身
土星の安定性がもたらされる理由は、「平均化」ようとする力が働くからです。
下から努力して、まん中までいくのですが、努力して獲得した安定を守りたいために、現状維持で留まろうとするのが、土星の平均化です。
土星には現状維持を求める保守的な傾向があり、抜きん出ている人や新しい変化を持ち込もうとする変革的な人を否定するような短所があります。
土星の価値観に入らない存在は、否定されることになるのです。
土星の否定面がアスペクトする天体で表われると、父親や権威的なものに反発したり、自信がなかったり、抑圧的な影響が出てきます。
そして個人や組織でも現状維持のままだと、変化に対応できずに「停滞」していき、「崩壊」していくのが、物質的なこの世の無常な世界です。
土星は人生の「最終目標」を示す
ホロスコープの「人生の軸」は、月、太陽、土星の3つの天体で見ます。
月は生まれてから無意識に繰り返される基礎的な性格、太陽は今世、新たな個性を身につけるための目標であり、自己の可能性を試していく時期です。
そして土星で、最終的な人生のまとめに入るための時期となります。
年齢域は太陽、火星、木星の順番に進んでいきますが、余分なものが増えているため、土星で無駄なことを減らしていきます。
土星によって、人生の可能性は狭まることになりますが、現実的なところに落着きます。
つまり人生で最終的に取り組む場所を土星が示しています。
例えば、蠍座に太陽があると、どこかの組織に所属したり、結婚することが目標かもしれません。
でも魚座に土星があると、蠍座の狭い範囲よりも広い目標になるので、精神的なことに取り組んだり、人を助ける福祉的な分野に生きがいを見出すようになります。
実例・丸井の土星
丸井は3ハウスに土星があるので、人生の課題は表現能力の課題として表われました。
幼少期から「場面緘黙症」であり、学校では一言も話しませんでしたが、家に帰ると楽しく家族と話すような感じです。
自閉症とも違うので、たぶん不安障害の一種だと思います。
ASCに土星がスクエアしているため、生まれつきの資質として、抑圧する土星の病気が表れたのでしょう。
詳しくはプロフィールをご覧ください。
そのように3ハウスの表現能力である「話す」ことで、幼稚園のころから土星の試練が表われました。
3ハウスに土星がある人は、子供の頃からコンプレックスを感じやすいようです。
さらに丸井の土星は、冥王星によってスクエア(90°)しています。
松村潔先生の本には、「土星と冥王星のスクエアは一番ハード」と書かれていますが、実体験として、「場面緘黙症」の問題が軽いと感じるぐらい深刻な問題が起こりました。
その深刻な問題は、プロフィールに書いてある病気のことではありません。
冥王星は太陽系外の天体であり、この世の体験ではない霊的な事件が「どかん」と起きました。
土星と冥王星のアスペクトは、どのような角度でも限界を試してきます。
サターンリターン
サターンは土星、リターンは回帰の意味なので、サターンリターンは「土星回帰」のことです。
土星の公転周期は約29年であり、ホロスコープを土星が一周するのに、約29年かかることを意味します。
出生ホロスコープの土星の位置に29年後、天を運行しているトランジットの土星がコンジャンクション(合)することをサターンリターン言います。
ホロスコープの「成人式」言われていて、社会的な人格を自覚するための試練や課題がおとずれます。
さらにサターンリターンは、太陽の目標を軌道修正する場合もあり、土星の枠の中で、飼われている太陽は、土星という最終的に行き着く目標に向けて、やり直しを迫られる時期だと言えます。
またこれまでの人生で、困難な問題や壁にぶち当たったことがない人でも、このサターンリターンだけは、通過儀礼して試練がやってくるようです。
松村潔先生は、トランジットの土星がハウスを通過するとき、
はじめに問題箇所がないか揺すぶり、あればそれをメンテナンスします。その意味ではハウスに土星が入った時には問題を提起し、次にそれを修正し、今度はしっかりと安定するという形に変化します。
『トランジット占星術』松村潔 著
つまりサターンリターンだけではなく、トランジットの土星がハウスに入ると、問題をあぶり出してくるわけですから、土星回帰を深刻に見過ぎないほうがいいでしょう。
人生に問題や試練は付きものです。
またハウスの揺さぶられた問題に取り組むことで、そのハウスの分野が安定すると述べられています。
もし土星の揺さぶりから逃げ出し、持ち越した場合、7年後に再点検がやってくるようです。
これは出生の土星とトランジットの土星がスクエアしていることを意味します。
逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ。
丸井のサターンリターン
サターンリターンの影響が始まるのは、出生図の土星があるハウスに、トランジットの土星が入る頃だと言われています。
また本格的に影響が強まるのが、出生図の土星に対して、トランジットの土星が5度前になる頃と言われています。
丸井の実体験として、2020年3月にぐらいに、トランジットの土星が3ハウスに入ったのですが、その頃に占いの勉強をする決意をしたことを覚えています。
これは3ハウスの知識の基礎力を鍛える意味がありました。
また占いを徹底的に勉強した後、占いの集客のためにブログを作ることを思いついたことで、「文章を書く」という3ハウスの意味が表われました。
つまり勉強することで頭脳を鍛えることと、文章を書いて情報発信することを土星から命令されたわけです。
このサターンリターン3ハウスの抽象的な意味は、基礎力を身につけ、自己の可能性を開発することです。
しかしサターンリターンであることから、努力しても大した結果は得られないことが予想できます。
先に知るのは、きついです(笑)。
それでも3ハウスの分野に徹底的に取り組むことで、ホロスコープ、ライティング、情報発信とブログ構築(水瓶座)のスキルが獲得できます。
土星は人生の最終目標であることから、サターンリターンによって、3ハウスの目標達成に向けて、動き出したことを意味しているのでしょう。
まとめ
ホロスコープの土星は…
- 指図してくる頑固な老人でもあるが、時間をかけて成熟してくると、知恵ある老人になれる
- 土星は制限を意味する。コンプレックスを感じやすい場所
- 弱みの部分であり、努力することで、人生が安定していく
- サターンリターンは、大人になるための通過儀礼。土星の場所を揺さぶってくる
土星は人生にデフォルト。観念して、ゆっくりと考えることも大事です。
文章が堅いのは水瓶座の土星のせいで、変なキャラは獅子座の月だよ。
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