まるいゆめ!占い師やってます。
ホロスコープを統合的に読むことにつながる実践的な読み解き方をまとめました。
テクニック的な部分もありますが、様々な解釈の仕方を知っておけば、正確性が高まります。
またホロスコープを解釈する前提として、サイン(星座)、天体、ハウスの基本の組み合わせは、何度も練習してください。
基本の組み合わせの意味は、一般的な本に豊富に載っています。
今後、有名人ホロスコープの分析記事を充実させて行くつもりなので、それを参考にしてください。
アスペクトは、ホロスコープで一番挫折しやすいところです。本文にも書いてありますが、「知識」と「経験知」を増やし続ければ、複雑なアスペクトも読めるようになります。
ホロスコープの勉強は、あせらず時間をかけて取り組むといいでしょう。
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アスペクトによる変化は天体だけではない
メジャーアスペクトの種類は
- 0°(コンジャンクションまたは合)
- 90°(スクエア)
- 60°(セクスタイル)
- 120°(トライン)
- 150°(インコンジャンクトまたはクインカンクス)
- 180°(オポジション)
詳しくは「メジャーアスペクト6種類とオーブの解説」をご覧ください。
2つの天体がアスペクトによって繋がり、動きが作られることによって、人格や人生のリアルな傾向が生まれます。
天体同士がアスペクトすると、天体だけではなく、サインとハウスも一緒に意味が変化します。
基本的に公転周期の大きい天体から小さい天体に影響するため、大きい天体が属するサインとハウスが起点となり、小さい天体が属するサインやハウスの影響を変化させます。
ただし月と水星、水星と金星のアスペクトなど、個人天体同士のアスペクトは、相互に影響しあうことがあります。
天体同士の関係性は、特定の天体同士のかけ合わせに、基本的な意味があり、その基本的な意味にもとづいて、アスペクトの角度により意味が変化すると考えれば、分かりやすくなります。
例えば、月と土星の組み合わせは、どのアスペクトの角度でも「抑圧的な感情」という共通した影響が表れやすいです。
サイン間の関係性を見る
天体がアスペクトすると、同時に天体の位置するサイン間も相互に影響し合います。
基本的には公転周期の大きい天体が位置するサインから、公転周期の小さい天体が位置するサインに変化が起こります。
例えば、天秤座金星に山羊座土星がスクエアすると、天秤座の親し気な性格は、山羊座によって、暗い性格が強まります。
『完全マスター西洋占星術II』には、サイン間の主要な角度の意味が解説されています。
また簡単にサイン同士の関係性を考えるとき、元素間、3区分の行動特性が参考になります。
先ほどの例を使うと、天秤座は風の元素であり、空気を読んで調整する気質がありますが、山羊座は地の元素であり、風の空気を閉じ込めたり、風の流れを妨害したりするため、風の元素が、イライラしてストレスが溜まる、というように解釈できます。
【区分法①】12星座の4元素、3区分、2区分を徹底解説!の記事を参考にしてください。
ハウス間の関係性を見る
ハウス同士も、アスペクトの角度による影響の変化を読むと分かりやすくなります。
例えば、3ハウスと6ハウスでセクスタイルしていて、3ハウスに公転周期が大きい天体があると、3ハウスからの適度の反応があります。天体によりますが、実務力や表現力などの個人能力を応用化して、仕事ができる人かもしれません。
基本的には公転周期の大きい天体のハウスは「意図」を持ち、公転周期の小さい天体のハウスのほうに「現実化」しやすい傾向があります。
ただ小さい天体のハウスに、公転周期の大きい天体からスクエアされていても、完全にそのハウスの影響がなくなるわけではなく、その人の本質として働いていることが多いので、公転周期の大きい天体のハウスの完全な支配下にあると、考えないほうがいいでしょう。
つまり天体×ハウスは、個別に働いているところもあります。
ノーアスペクトとは?
例外として「ノーアスペクト」があります。
ノーアスペクトとは、一つもアスペクトしていない天体のことです。
ノーアスペクトの意味は
- 天体が受動的であいまい
- 天体が過剰に働きすぎる
の大きな2つの働き方があります。
アスペクトの壁
2つの天体がアスペクトする難しさは、同時にサイン同士、ハウス同士の関係性の意味を読み取らなければならないこと、さらにそれぞれの要素同士を包含して統合的に読み取ることが難解だからです。
この鬼門であるアスペクトの乗り越え方は「知識量」です。違う言い方をすると、知っていることが増えれば、一つの要素を減らせて楽になることです。
牡牛座と山羊座の関係性を知っていれば、後は天体同士、ハウス同士だけになります。
下記の記事は最後のほうに実例があり、統合的な読み方の参考になります。
ASCの支配性の流れ どこにエネルギーが流れるか
私のやり方ですが、一番初めに「ASCのサインと支配星の場所」の確認をします。
理由としてASCは「生きる動機」に近い意味があると個人的に思っていて、根源的な衝動を示すからです。
個人的にASCの次は、太陽→月→土星→MCの順番で確認します。太陽が最初に来るのは、中心的な人格を示し、どの年齢であってもその人の特徴として表れている可能性が高いからです。
ホロスコープの読み方は、個人の癖が反映されるので、独自の型を作っていくことになります。
松村潔先生も「独自性が普遍性に繋がる」と言うことをおっしゃていて、個性を大切にしていることが分かります。基本の読みから外れすぎなければいいのです。
ASCとMCに対してのアスペクト
天体と同じように、アングルに対して天体がアスペクトすると、そのサイン、天体、ハウス、アスペクトの影響が付加されます。
根本的な自我(ASC)は、個性の軸に確固としてありながら、アスペクトする数に応じて、ASCの個性に多様な傾向性(特性)が加わります。
MCの場合も基本的に同じで、社会の生き方に、天体その他の影響によって、様々な表れ方をします。
またMCにアスペクトする天体の年齢域によって、人生の発展期を予測することができます。
ASCにアスペクトする実例
「牡羊座ASCと射手座木星のトラインの場合」
牡羊座のASCは、単純でさっぱりとしていて、熱く積極的な個性です。
また興奮しやすく、喧嘩っ早いと解釈できるのですが、木星の120°がアスペクトしているので、穏やかでルーズな面が個性に付加されて、対人関係に与える印象も良くなり、牡羊座の興奮傾向は減少します。
ただし射手座木星だと、単純で図太い個性が牡羊座と相まって、増強されやすいでしょう。
さらに牡羊座ASCに蟹座土星のスクエアがあると、保守的で集団に同調する圧力が強まり、牡羊座ASCの個性を制限する傾向として、たまに表れます。
ASCの個性は、木星120°のハウス、土星90°のハウスの場所で、それぞれ違う性格を発揮していくことになります。
松村潔先生もおっしゃていますが、人間には宝石のように多面的な傾向があります。それぞれの場所で「見せる顔」が違うのです。
『月の占星術 技法大全』にASCとMCに対する天体のアスペクトの解説が載っています。現在この本しか知りません。あとネットに書かれている人もいます。
「天体とアスペクトの角度(木星120°など)」の意味を考えてから、アングルに繋げると、分かりやすくなります。
インターセプト
インターセプトとは、「ハウスの中にサインがすっぽりと収まっている状態」のことです。
そのサインの中に入る天体は、大切に思っていることであるが、天体の力を発揮するのに時間がかかるようです。
インターセプトになるサインとハウスは、必ず180°の関係性です。
インターセプトの実例 丸井夢
上記の画像のホロスコープは、丸井夢のものです。
獅子座月9ハウスと水瓶座土星3ハウスがインターセプトしています。
3ハウスと9ハウスだと、勉強の習慣ができることに時間がかかることを意味し、そこに思い入れが発生します。
確かに、生まれた時から頭が悪く、勉強に興味がなかったのですが、一念発起して、勉強に取り組んだ経緯があります。
逆に「サインの中にハウスがすっぽりと収まっている状態」があります。
ハウスが小さい分、その中の天体の経験が少なくなり、軽く扱ったり、重視しない傾向がでてきます。
詳しい説明は『最新占星術入門』に載っています。
実感では、かなり当たっていて、他の組み合わせの意味と重なり強調されていれば、その人の特徴として捉えることもできます。
天体の年齢域
天体の年齢域は、大雑把に人生の変移を予測するテクニックです。
- 月は0~7才
- 水星は8~15才
- 金星は16~25才
- 太陽は26~35才
- 火星36~45才
- 木星は46~55才
- 土星は56~70才
- 天王星は71~84才
- 海王星は85才~死ぬまで
- 冥王星は死後の世界
基本的に天体の年齢域ごとに、サイン、ハウスはもちろんのこと、アスペクトを加味しながら読んでいきます。
しかし特にアスペクトの影響によって、年齢域に当たる時期に当てはまらなかったり、強調されていると、年齢域の年数を大幅に越えて、影響する事例もあります。
またハウスによる年齢域のズレもあり、分かりやすいのは12ハウスで、そこにある天体は裏側にあり、隠れているので、活用するのに時間がかかるのが一般的です。
このように様々な影響によって、年齢域からズレるのですが、大雑把に将来予測するためのテクニックとして使えます。
各天体の年齢域による影響
月は幼少期を示すので、両親の影響、特に母親の影響を示します。それは月のサイン、ハウス、アスペクトを個別に考えても大まかに当たっている実感があります。
金星と太陽の年齢域の間である25、26才前後は、受動的な金星から能動的な太陽に切り替わる時期なので、何かしら葛藤に合う人が多いです。
なぜなら太陽は今世、新しい人格を獲得し、自分らしく生きていくために開発していく、最初のターニングポイントだからです。
土星と天王星は、保守的な土星と革新的な天王星は人生観が正反対であり、人生の途中から大きく変化する人もいます。なぜなら人生100年時代と言われるぐらい寿命が伸びているため、天王星の年齢期である71歳以降に違うことをしてもおかしくありません。
その時に何をするかを考えるのは有意義です。
公転周期の大きい天体側に視点が変化した場合
例えば、太陽と土星のコンジャンクションの人がいた場合、太陽の年齢域である26才頃になると、土星の抑圧が人生で強まり、今までしていたことが上手く行かなくなる経験をします。
もちろん、その人やアスペクトによって、早くに真面目で努力家になる人もいます。
その土星の抑圧は、26才の時点で太陽側から視点であり、努力または忍耐を求められます。そして太陽と土星の合だけなら、太陽の目標を達成するのに時間がかかることを示します。
太陽と土星のセットは、基本的に遅咲きです。
ですが視点を土星側に移すと、土星が太陽を管理するようになります。つまり無駄のない仕事や堅実で信頼される人物となり、土星が太陽を包摂した影響を発揮できます。
そして基本的に土星の年齢域で土星側に移ると考えます。
また土星を指導者と考え、太陽を「大人」とすると、例えば新入社員の教育するような仕事に就きそうです。
水星だと子供、金星だと女性が、土星期に関りが出てくる可能性があります。
どの角度のアスペクトでも天体の視点を変えることで、影響の変化を予測できます。
アウトオブサイン(AOS)
アウトオブサインとは、アスペクトしている天体のサイン同士が、そのアスペクトの角度からズレていることです。
例えば、双子座月29°と蠍座太陽1°にあると、アスペクト同士はトラインですが、サイン同士はトラインではありません。
このようにAOSのことを「サイン違い」とも言います。
逆にサインの元素は同じなのに、アスペクトの角度は、サイン同士と違うパターンもあります。
アウトオブサインの解釈する方法は2つあります。
- アスペクトだけの影響を読む
- 違うサインを影響に入れた解釈をする
他人のホロスコープだと、その人の詳しい経歴や体験は分からないので、AOSの影響は除いて読んでいいかもしれません。
よく知っている人の場合、色々なパターンがあるのが分かります。
アウトオブサインの実例
「射手座金星1°と蠍座冥王星29°のAOSの合の人」
この人は、蠍座冥王星という外部の人に、憂鬱体験や仕事を辞められないなど、主に拘束されるような影響として、人生に現れていました。
蠍座冥王星は形を変えて、金星に影響していることが分かります。地味で個人的な出来事がほとんどなのは、金星がカワイイ存在だからです。太陽ならば、人生全体に影響しているはずです。
小惑星など小さい感受点
主な小さい感受点は
- キロン
- セレス
- パラス
- ジュノー
- ベスタ
- ドラゴンヘッド、テイル
- AVx(アンチバーテクス)・Vx
- pof(パートオブフォーチュン)
- リリス
- エリス
簡単に見る場合、丸井はホロスコープで強調されている小さな感受点を見ることが多いです。
強調されるパターンは
- アングルに合
- 天体に合
- タイトなアスペクト
基本的にアスペクトのオーブは1度以内ですが、2,3度でも影響が出てくる場合もあります。
「キロン」、「ドラゴンヘッド・テイル」、「Pof」は有名で使っている人が多い印象です。
小さな感受点のどれかが自分の出生図で強調されていたら、その小さい感受点のことだけはよく知っているという人が多いのではないでしょうか。
結局、人によって、影響が大きい小さな感受点はそれぞれなので、勉強するのも億劫でしょう。
まずは基本の天体に関わる勉強から始め、ゆっくりと小さな感受点の知識を増やしていくとよいです。
まとめ
基本の読みの上に、本文で書いたテクニックを組み合わせると、解釈がレベルアップします。
すぐに全部のテクニックは使えないので、基本の読みを繰り返しながら、分かる範囲でテクニックを取り入れると徐々にスキルは向上していきます。
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